住宅診断 ホームインスペクションについて

中古住宅の売買時には住宅診断を

住宅診断を依頼する際の注意事項

住宅を購入する際に、専門家による住宅診断を実施する方はどれぐらいいるのでしょうか。
多くの方が、不動産会社の簡単な説明のみで判断しているように見受けられます。
最近話題になっている住宅診断・ホームインスペクションについてご説明します。
  1. 国の取り組み 国土交通省「既存住宅インスペクションガイドライン」
  2. 公認ホームインスペクター
  3. 実務上の考え方 住宅診断するべきか
  4. 住宅診断を依頼する際の注意事項

1.国の取り組み 国土交通省「既存住宅インスペクション・ガイドライン」

国土交通省「既存住宅インスペクション・ガイドライン」
www.mlit.go.jp/common/001001034.pdf
中古住宅の流通促進、空き家対策など、既存住宅を活かして利用させる取り組みは以前から国が推進してきました。
ガイドラインでは、「中古住宅売買時」に実施される「目視等を中心とした非破壊による現況調査」を前提として推奨しています。(一次的診断)
この調査で不具合が発見された場合には、破壊検査や詳細調査等の二次診断を行うべきでしょう。

2.ホームインスペクター(住宅診断士)

不動産を売買する際に、「住宅診断する or しない」の確認が義務化されます。
これにより、住宅診断のニーズはさらに高まることでしょう。
日本ホームインスペクターズ協会
https://www.jshi.org/
需要の高まりを受けて、日本ホームインスペクターズ協会の認定する「公認ホームインスペクター」資格試験の受験者数が大幅に増えているようです。

3.実務上の考え方

住宅診断という考え方が一般的になれば、既存住宅の流通が促進されることでしょう。
現在、わが国の木造住宅は、築20年を超えると、建物価値を著しく低く評価されることが少なくありません。
実際は価値がゼロのはずがないのですが、購入者側からするとこの評価もあながち間違いとは言いきれません。
なぜなら、購入した後に不具合が発覚し、多額の補修費用が発生するかもしれないからです。
住宅診断を行い、安心な建物であるとわかれば、購入者も納得して中古住宅を購入できるのではないでしょうか。

4.住宅診断・ホームインスペクションを依頼する際の注意事項

●誰に依頼するか
当社でも前述のホームインスペクター資格を取得しました。
受験してわかったことは、資格取得だけなら比較的容易であること、また、建築の専門家以外の受験者も多いことです。
はっきり言って、資格取得しても専門的な診断や提案は難しいと思います。。。
資格をもっているからといって簡単に行える業務ではありません。
また、建築士であっても、修繕の実務経験がない人はたくさんいます。
実績豊富で、建築・修繕の知識のある業者が良いでしょう。
●中立性が大事!!
住宅診断を行う業者は、中立性のある第三者に依頼しましょう。
売主側または買主側の思惑を反映させうる立場にある業者は特に注意しましょう。
売主側は不具合が見つかってほしくないし、買主側は不当に厳しく診断し、不具合分の減額を求めるなどといったこともありえます。
●取引自体に口を出してくる業者に注意
「不具合がなく、非常に管理のいきとどいた物件です。この物件は是非購入しましょう」
「補修に費用がかかります。費用分の値引きを求めてはどうでしょう」
などといった、不動産取引にまで口を出してくる業者は中立性に不安があり、倫理規定にも反します。

①実績豊富で
②建築・修繕の専門知識を持った、
③中立性をもった第三者である

専門業者に依頼し、正当な診断をしてもらうことをおすすめします。

以上の理由から、当社の仲介時には第三者の専門業者をご紹介させていただきます。
当社では協会の認定員になっていますが、今のところ住宅診断を自社で行う予定はありません。
信頼できる診断業者さんとめぐりあえたらいいなと思ってます。
●診断結果は保管しておきましょう。
昨今、住宅の住宅修繕履歴情報や診断結果情報を蓄積しておくと、将来の売却時にプラス材料になります。会社面接時に履歴書を提出するかのように、住宅もこれだけ手をかけて管理してきたんですよ、とアピールしましょう。
中古住宅の売却は客観性と安心性が大事なのです。

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